ヒビのブログ

19歳の車いすユーザーが個人的見解を綴っています。

10代の中途障害者はQOLの落差に泣く


私は映画や美術展を観に行くのが好きだ。
某夢のテーマパークへ行くことも大好きだ。
友人と気軽に買い物に出かけ、話題の可愛らしい小洒落たお店でパンケーキなんか食べるのも最高だ。

 

だが、車いすでこれらを遂行することはかなりの気力と体力を必要とする。
2日前から予約必須の在来線
人混みでの動きづらさ
すれ違う人たちの容赦ない視線
至る所に存在して道を阻む段差
エレベーターのないビル
入り口が階段のみのお洒落に特化した雑貨屋
車いすで通れない幅の歩道
歩道橋をスルーして400m先の信号待ち

これら一つひとつが、私にとって屈辱的なまでにバリアになるのだ。

 

そもそも私は2年半前まで100mを13秒で走るような人間だった。
だからもちろんこれらのバリアを気に留めたことすらない。
2年半前までの私は、好きな時にひとりで映画を観て、母と共に新幹線に乗ってテーマパークで遊んで美術展を鑑賞して、翌日には友達とアンティーク雑貨のお店や古着屋巡りなどを楽しんでいた。
時にはインスタ映えなんかも気にして。

 

今はどうだろう。
映画は車いすスペースに限られ首と肩は疲労でガチガチになるが故に、どうしても映画館でみたい作品しか見ることが叶わないし、県外への外出なんて最早どれだけ平常で和やかな心を保てるかという修行である。
雑貨屋や古着屋なんて基本店が狭すぎて入れないし、入れても商品の配置が詰まりすぎてて結局動けずみる事ができない。
泣いても許されると思う。

 


私は中途障害者である。
それ故に健常者と障害者の扱いの差を嫌というほど味わっている。

1番最初に驚いたことはJRの在来線乗車に予約が必要なことだった。
予約理由は、車いすで乗車するにあたり電車とホームの間にスロープ板を渡して貰わなければならないからだ。
田舎で駅員の数が少ないから予約をしてもらわないと人員が足りない、というのは説明して頂いたのでわかる。駅員の皆さんも駅の利用者の対応やその他業務で忙しいもの。
いや、判るけれども解らない。私だって利用者だもん。勘定に入れろよ。
もしや障害者は唐突に出掛けたいと思ってはいけないと言っているのか?と。

「このあと予定ある?みんなでご飯食べるんだけどきみもどう?」
「いくー!!」
が出来ないのだ。
駅へ行っても
「最低2日前までにご予約されてないとご案内できません。」
と言われて追い返されるのだ。

 

この場合は私が悪いことになるのだろう。
予定が入るであろう日を想定できず2日前に予約もせず、唐突に友人と食事の席を共にしたいと思った私が悪いのであろう。

 

多くの読者(いるかわからないが)はタクシーは?と思われるかもしれないが、6駅分(約24km)の料金を頻繁に払ってくれる石油王のみ、その質問を許します。

 


こんな日々で出掛ける気力は薄れ、私のQOL(Quality Of Life)は暴落した。