多目的トイレの使い方、在り方。
こんにちは。
先日SNSで、Ratchi(@Terayan0103)さんのツイートをお見かけしました。
今日、車椅子で吉祥寺の街を回っててこれは全国のお母さんに伝えたいのだけれども、、。
— Ratchi (@Terayan0103) 2018年1月14日
多目的トイレのおむつ交換台は、使ったら必ず元に戻して欲しいです(>_<)
車椅子ユーザーの方にはこれを戻すのが一苦労なので🙏🏻💦 pic.twitter.com/9lXHsDsPKf
私もこれに何度も困ったことがあるので、見た瞬間に「わかる〜〜!」とRTしていました。
ということで私もトイレについての不満を書きます。
最近省エネ(もしくは節約)の為に多目的トイレを施錠されているところがたまにあり、泣いています。
その他にもトイレの不満ってたくさん。
それの話。
多目的トイレの使い方
誰しも必ず使うトイレ。
それは私達も例外でなく、外出先で要することもある。
私たち車椅子ユーザーは身ひとつで動ける訳ではないからある程度の広さと設備が必要で、それを確保してもらった結果が多目的トイレだ。
ちょっと前までは車椅子用トイレと呼ばれていた気がするが、いろんなニーズに気づき呼び名が変わってきたのだろう。
いろんなニーズとは
・ベビーカーを使うひと
・おむつ替えをする為のベッド
・身体機能的に不調のあるひとの為の手すり
・オストメイト設備や注射針の回収BOX
・外見の性と中身の性が異なるひと、または男女以外の性を持つひと
・身体が大きくて男女トイレの個室を使うことが困難なひと
など
確かにとても多目的だ。
当事者にとってはないと困るものばかりで、あったらとても助かること間違いない。
だからみんななるべく綺麗に、そしてスムーズに使おうと心掛ける。
当事者はなくてはならないものに対してかなり誠実だ。
だが、悲しいことにこの誠実さを傷つける当事者ではないユーザーがいる。
ハロウィンやイベントなどの機会に着替え場所やメイクスペースとして使われてしまうのだ。
それらは大抵30分〜数時間かかるし、決まって後片付けが行き届いていない。
昨年11月にSNSで多目的トイレを使おうとしたらあまりに悲惨な状態だとしてRose Dawson(@NakashimaMinion)さんから注意喚起の発信があった。
ハロウィンの仮装の為に使ったのだと予想されるが、メイク道具で汚された洗面台、大量のゴミで溢れたベビーベッド、トイレットペーパーの残骸などが写った写真付き。
昨日載せれなかったショット!
— Rose Dawson (@NakashimaMinion) 2017年11月1日
せめて血糊はちゃんとながそ!トイレもながそ!車椅子ユーザーや障害あって普通のトイレには入れない私たちとしては、トイレ我慢しながらやっと探し当てた唯一のトイレがこんなカオスでも、次のトイレ探す時間も気力もないから我慢してするしかないことも気づこ!! pic.twitter.com/jKakfOkL2d
これを見て、そこでなければ用が足せない私はとても傷ついた。
私達にはどうしてもそのスペースが必要なんだ。
別なトイレは2km先かもしれないんだ。
イベント準備は家でやってほしい。
どうしてもここでなければならない理由があるのなら、せめて綺麗に時間をかけずに使ってほしい。
そんなに難しいことを求めているわけでは無いはずだ。
私たちが数少ないトイレを命がけで使っているということを忘れないで。
多目的トイレの在り方
先程述べたように、多目的トイレは非常に多目的だ。
これだけの用途があるのだからそれなりに使用頻度だって高いだろう。
それなのに何故ワンフロアにひとつ程度の設置なんだ。
大きな百貨店やモールですらトイレは2箇所、多目的は片方のみの設置が多いと感じる。
そんなにベビーベッドを必要としない子供連ればかりが来るのか?
そんなに車椅子ユーザーは来ないのか?
そんなに身体が元気なひとしか使わない店なのか?
最近は男女のトイレ両方にベビーベッドが置かれているケースも多いらしいが、それを抜きにしたって数が少なすぎる。
“多目的”でいかにも使われる頻度が高いですよ〜〜〜という名前を付けておきながら、設置数は多くてワンフロア2つみたいなのなんとかならないのか。
私がトイレへ行くと大抵誰かが使っているからニーズはある。
絶対にもっと増やすべきだと思う。
異常な使い方が目立つせいで、あまり当事者以外の使用が許されていない感じがあるが、そもそも多目的という名なだけあって誰でも使えるトイレであるべきなのだ。
急な腹痛や催しで苦しい時、最初に目に入ったトイレが多目的トイレなら使うことを躊躇うほうがおかしいと思う。
緊急時の呼び出しボタンがあることがほとんどだから、あるかもしれないもしもの時だって安心だ。
このような時のためにも数が必要だ。
それに気づく経営者、設計者、建築業者はまだいないのか。
平成も既に30年なのに。
冒頭ですこし触れたベビーベッドの使い方の件でも思ったが、ただ設置しただけで満足してはいけない。
そこからうまれたニーズにまで応えて、やっと完成するんだ。
“車椅子ユーザーでも子育て世代はいるのだから、身体に不自由があるひとでも戻しやすい(使いやすい)ベビーベッドにしてはどうか”というような案が出されていた。
これは素晴らしい案だと思う。
いつか本当の意味での多目的トイレへと進化できることを期待している。